私(@okamotobiblio)は2024年3月に技術士二次試験に合格しました。
一次試験から受験し、すべて一発で突破することができました。
技術士に一発合格するためには、勉強計画を立てて、準備をすることが重要です。
この記事では、私が技術士に合格した際の勉強スケジュールを説明します。
目次
受験を決める
2022年5月、SNSを通じて技術士の存在を知ったことがきっかけです。
化学部門の過去問を見て、自分の能力を伸ばしてくれそうだと直感したのを覚えています。
化学系の技術者が技術士を目指すべき理由は以下で解説しています。
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参考化学系技術者として成長するために 技術士がおススメである2つの理由
またSNSで見つけた化学部門の技術士の方にインタビューをし、技術士取得後の活躍のイメージを膨らませました。
この段階で技術士の取得が自分には必要だと考え、受験を決意しました。
一次試験の対策
技術士一次試験の受験申込書を6月に提出し、8月から受験勉強を開始しました。
試験は11月下旬ですので、勉強に4か月使うことができました。
10月までは解く時間は意識せず、過去問の内容と解答の理解に集中。
まずは問題の傾向を理解することが重要と考えたためです。
11月からは本番を意識し、時間を測って解く練習をしました。
解いた問題は通勤時間中に復習をし、定着するようにしました。
過去問7年分を5回程度は繰り返し、すぐに解答に導けるように訓練しました。
平日は30分、土日合わせて4時間程度勉強し、合計の準備期間は80時間程度です。
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参考【勉強法も紹介】化学メーカー新入社員が技術士1次試験を受けるべき3つの理由
ポイント
・勉強期間は4か月、80時間
・前半は問題の理解に集中
・直前期は時間を計って練習
二次 筆記試験の対策
技術士1次試験が終了し、自己採点により合格を確認後、すぐに2次試験の勉強を開始しました。
つまり、準備期間は12月から7月までの約8か月です。
Ⅱ-2から対策を行う
まず、対策を立てやすいⅡ-2から練習しました。
Ⅱ-2は解答用紙1枚600字で記述し、他の問題と比較すると分量が少ないです。
そのため、他の設問と比較して記述しやすいというメリットがあります。
また専門知識を問う問題であり、書籍やネットで調べれば解答を書くことができます。
その他の問題は、自身の経験に基づく記述が必要なことが多く、調べるだけでは解決しません。
添削の必要がなく、取り組みやすいというのがⅡ-2の特徴です。
Ⅱ-2から対策するメリット
・記述量が少なく負担が小さい
・添削を受けず、調べれば解答できる
Ⅱ-2の令和分の全問題は12月中には解き終わったため、他の過去問演習を実施することにしました。
添削を申し込む
論文の添削が必要と考え、web上で完結する通信教育に申し込みました。
添削サービスはアガルートとスタディングがおすすめです。
状況に応じて、どちらかを選択してください。
サービス | |||
講座内容 | 動画、テキスト 受験申込書 口頭模試 論文添削8回 →合計10回分 | 動画、テキスト 受験申込書3回 口頭模試 論文添削5回 →合計9回分 | 購入者が選ぶ 受験申込書 論文添削 口頭模試 コーチングなど |
メリット | 動画など教材が充実 添削数を確保 | 合格特典が充実 令和5年の合格率45%超 | 添削が安価 合う講師を探せる |
デメリット | 合格率は非公開 | 筆記の添削回数が少ない | 講師によって品質にばらつき |
価格 | 標準講座 69,300円(税込) ※追加添削3回 14,960円(税込) | 標準講座 107,800円(税込) ※追加添削5回 27,500円(税込) | 講師によって異なる 2,000円/添削1回など →12回で24,000円(税込) |
公式ページ |
私はどちらにするか迷いましたが、私はアガルートを選択しました。
また、アガルートだけでは添削回数が足りないと感じたため、ココナラ経由で一人の技術士の方に添削をお願いしました。
サービスは好みがあると思いますが、添削は必ず受けた方が良いです。
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参考【キーワード学習はしない】1回で技術士2次試験に合格した勉強法
受験申込書を提出する
3月末から4月中旬にかけて、受験申込書の提出を行います。
受験申込書では、720字で業務経歴を記載します。
私の場合、3月は受験申込書の作成に注力しました。
業務経歴は、口頭試験で参考資料として用いられます。
筆記試験合格後に修正はできません。
安心して口頭試験に挑むために、添削は受けておいた方が良いでしょう。
経歴書はアガルートで3回、ココナラで5回の添削をしていただきました。
添削を繰り返す
Ⅰ、Ⅱ-2、Ⅲの添削は年明けから開始し、6月ごろまで継続しました。
新規問題、または論文の修正を、週に1題は必ず行うことをノルマにしました。
毎週、主に土日を使って添削論文の作成、返ってきた論文の修正を行うというルーティンです。
平日は論文の骨子を考えたり、解答に必要な情報の収集に時間を使いました。
年代の観点では、直近のものから練習するのが良いでしょう。
毎年少しずつ問題の形式や問い方が変わっていますので、最近の過去問で解答方法に慣れることが先決です。
設問の観点では、Ⅱ-1の練習が済んでいるなら、どの問題から行っても問題ありません。
しいて言えば、ⅠとⅢは似ているので、セットで練習していく方が効率は良いかもしれません。
なお添削の問題は、私は化学部門の令和の過去問しか実施していません。
また、解答は手書きではなくWordを使って作成しました。
自分でできる限り、答案の品質を高めてから提出しましょう。
質が低くても、速くサイクルを回した方が良いという考え方もありますが、添削には毎回費用がかかるため、あまりおすすめしません。
最初のうちは、試験時間は気にせずに、1題1題に時間をたっぷり使ったほうが良いと思います。
特に私は書きあげるのに時間がかかるタイプで、1題に5-10時間程度かけて答案を作っていました。
過去問演習の量
Ⅰ、Ⅱ-2、Ⅲの各設問で、高品質な答案をそれぞれ4つずつ作るようにしました。
もちろん、より多くの過去問演習をした方が良いのは間違いありません。
しかし、時間が限られていることも事実です。
私の感覚では、各設問でジャンルの異なる4種類の答案を準備できれば、本番に対応できます。
課題の内容や具体的な解決策は、使いまわせるものが多いです。
段落の内容ごと覚えてしまい、本番に再現できるように準備しましょう。
過去問の反復練習
高品質な答案をそろえられた6月から7月までは、手書きの練習をしました。
解答の際、パソコン使用と手書きでは、スピードに大きな差が出ます。
速く書く練習も必要ですし、手書きのスピードを計算した時間管理も重要です。
また、パソコンだと修正は簡単ですが、手書きで試験時間後半に大きな修正をいれるのは困難です。
高品質な骨子を作っておくことが必要になります。
さらに、手書きでは漢字がなかなか出てこないという問題もあります。
漢字を間違って記憶しているということもあるかもしれません。
漢字の訓練という点でも、手書き練習は必要です。
手書きを練習を行う理由
・手書きのスピードを知るため
・修正ができない状況に慣れるため
・漢字の練習をするため
本番は手書きですので、6月ごろからは手書きの練習をしましょう。
私は600字の答案用紙1枚を25分で書くことを目安に、既に完成させた答案を再現する練習を繰り返しました。
平日は毎日30分程度、土日は合わせて8時間程度、勉強しました。
平日の朝、出社前に勉強することも試みましたが、体調を崩しやすくて断念しました。
7か月の間に300時間程度、勉強しました。
ポイント
・7か月で300時間の勉強
・Ⅱ-1から対策を始める
・Ⅰ、Ⅱ-2、Ⅲの添削を通じて、4題ずつ答案を完成させる
・直前期は手書き練習を行う
口頭試験の対策
10月末の筆記試験の合格発表を見てから、口頭試験対策を行いました。
口頭試験は12月から1月の間に行われます。
私は1月上旬に口頭試験を受験しました。
想定問答集の作成
口頭模試の前には、想定問答集を作ります。
質問内容自体はパターン化されています。
受験者の回答に応じて、深掘り質問のバリエーションが豊富というイメージです。
面接官は技術にも詳しい方々なので、あいまいない解答では見破られてしまいます。
リーダーシップ経験やマネジメント経験などの、定型的な問答は滞りなく答えられるようにしておきましょう。
初版の想定問答集の作成には、1週間程度の時間を使いました。
口頭模試を受験
口頭試験も講師からフィードバックをもらうことが重要です。
私はアガルート、ココナラから口頭試験対策模試を、それぞれ1回受験しました。
11月と12月に1回ずつ受けています。
フィードバック内容を参考に、想定問答集を更新しましょう。
口頭試験の練習量
1か月程度、毎日想定問答集の練習を行いました。
合計の勉強時間は、40時間程度です。
技術士試験を受験しよう
私の体験をもとに、1回のみの受験で合格する勉強スケジュールを説明しました。
技術士は技術者としての能力を高めてくれる国家資格です。
難関ではありますが、準備すれば十分に合格することができます。
ぜひ、合格をめざしてください。