ビブリオバトル・読書会

【高校生向け】ビブリオバトルの原稿作成技術と例文を公開

岡本さん
学校の授業でビブリオバトルがある。どんな発表をしたら良い?

 

この記事からわかること

  • 高校生がビブリオバトルで発表するときのポイント
  • ビブリオバトルの文章作成方法

 

中学や高校の授業で、ビブリオバトルが導入される例が増えています。

 

人前で発表するのは緊張しますし、何を話せば良いか困ってしまいますよね。

そんな時、参考になる原稿があれば良いなと、思いませんか?

 

私(@okamotobiblio)は大学生の時にビブリオバトルに出会い、10年間、ビブリオバトルで発表を続けてきました。

 

ビブリオバトルでは、チャンプ本を取りやすい発表の型があります。

 

この記事では、もし私が高校生だったらと想定し、ビブリオバトルの原稿作成方法と、実際の例文を解説します。

この記事を読むことで、ビブリオバトルの発表方法を学ぶことができます。

 

どんな本を発表したら良いか、決まっていない場合は以下の記事が参考になります。

参考【ビブリオバトル】本選びの方法とおススメ本20選

続きを見る

 

 

発表の構成

 

岡本さん
発表の組み立てはどうすれば良い?

 

ビブリオバトルバトルの発表構成は1-3-1の法則を利用するのが鉄則です。

 

1-3-1の法則は、発表に用いる時間の目安を表しています。

導入に1分、中盤に3分、まとめに1分を使用すると、簡単に発表原稿を作成する事ができます。

また、観戦者も内容を理解しやすい構成となります。

 

各パートの詳しい説明は、以下の記事で解説していますので、参考にしてください。

参考【例文あり】ビブリオバトルの発表原稿を準備するための4ステップ

 

今回紹介する本

この記事では、村上春樹の「走ることについて語るときに僕の語ること」を題材とします。


私が10代の頃に読んで、影響を受けた一冊です。

高校生が紹介するのにも、ピッタリだと思います。

(もちろん、原稿を丸写しして発表はしないでくださいね!)

 

高校生が本紹介するときのコツ

岡本さん
本紹介のコツを知りたい!

 

ビブリオバトルでは、発表のコツが2つあります。

 

ポイント

  • 「誰が」、「なぜ」その本を読みたくなるか明確にする
  • 発表者のキャラクターを伝える

 

この2つに注目することで「高校生らしさ」、あるいは「あなたらしさ」を表現できることができます。

 

2つのコツについては、以下の記事が参考になります。

参考【あなたは誰?・なぜその本?】ビブリオバトル2つのコツ

 

発表者のキャラクターを伝える

本と自分の特徴的な繋がりを説明する事ができれば、良い発表となります。

自分の好きなこと、頑張っていること、あるいは苦手なことなどと、紹介本とが関わりがあるかどうか、考えてみましょう。

 

  • 部活で活躍するのに参考になる考え方が書かれている本
  • 社会問題に興味があり、その事について書かれている本
  • 数学が苦手だけど、数学が社会でどのように使われている学べた本
  • 友達付き合いで悩んでいたけど、そのアドバイスが書かれていた本
  • 家族仲が良い家庭で育ったが、改めて家族を大切にしようと思えた本

 

今回紹介する「走ることについて語るときに僕の語ること」は、自身もランナーである村上春樹が「走ること」について書いたエッセイです。

 

私自身、中高生のときに陸上部に所属し、走ることを繰り返してきました。

そのため、この本は「走ること」について共感できる点が多くありました。

 

今回の例文では、陸上部だった私自身の経験も交えて、本紹介を行う方針としました。

 

「誰が」、「なぜ」その本を読みたくなるか明確にする

高校生であれば、友人やクラスメイトに紹介するつもりで原稿を書くのがコツです。

身近な人に向けて紹介するつもりで原稿を書くと、内容が明確で具体的になり、ぐっと説得力が増します。

 

今回の例文では、陸上部の後輩に向けて、本を紹介することとしました。

 

また、その人がなぜ紹介本を読みたくなるのか(つまり需要があるのか)を伝えることもコツの1つです。

今回の紹介本は、「走ること」が価値観や生き方に影響を与えることを学ぶことができます。

陸上部の経験が自分の成長につながるとわかるため、陸上部の後輩が読みたくなると考えて発表することにしました。

 

導入の例文

岡本さん
導入部の作り方を教えて!

 

導入部分では、1-3-1の法則に従い、1分間を想定して原稿を作ります。

今回、「導入パート」で使用するテクニックは以下の通りです。

 

ポイント

  • 質問する
  • 発表者のキャラクターを伝える
  • 本の概要を伝える

 

質問する

発表の最初に質問を投げかけると、観戦者の集中力を高めることができます。

その結果、主体的にプレゼンを聴いてくれるようになります。

 

岡本さん
どんな質問をすれば良いの?

 

今回、原稿を作成するにあたり、2つの質問を考えました。

 

  • 村上春樹さんの本は読んだことがありますか?
  • 「走る」という行為に対してどのようなイメージを持っていますか?

 

前者であれば、「村上春樹」のエッセイである、というメッセージを中心に発表することになります。

後者であれば、「走ること」について村上春樹がどのように考えたのか、自分はどう考えるのかを中心に発表することになります。

 

今回は、陸上部に所属しているという自身の経験を踏まえて、「走ること」を中心に発表したいと考えました。

 

したがって、

  • 「走る」という行為に対してどのようなイメージを持っていますか?

 

という質問を、採用することにしました。

 

本の概要を伝える

書名、著者、表紙のデザイン、ジャンルなどを伝えます。

 

本のタイトル紹介を発表の後半に行う、という戦略を選ぶ人もいます。

しかし、私は開始1分以内に紹介するのがベストであると考えています。

観戦者は、できる限り早く本のタイトルや内容を知りたいと考えるのが普通だからです。

 

例文

実際の原稿を紹介します。

 

【質問する】

皆さんは「走る」ことについてどのようなイメージを持っていますか?

しんどい、つらいと思っている方が大半かもしれません。

 

【発表者のキャラクターを伝える】

私は陸上部に所属しています。

私にとって、「走ること」は好きなことでもありますが、きついことでもあります。

今回、私はこの「走ること」について、とても共感した本、そして皆さんの「走ること」についてのイメージを変えるかもしれない本を紹介します。

 

【本の概要を伝える】

村上春樹さんの「走ることについて語るときに僕の語ること」というエッセイです。

村上春樹さんは、「1Q84」や「ノルウェイの森」などの作品で知られています。

ノーベル文学賞候補に挙がるなど、日本を代表する小説家です。

 

実は、村上春樹さんは多くのマラソン大会に出場経験があるランナーでもあります。

このエッセイでは、村上春樹さんにとって「走ること」は何を意味するのかが書かれています。

さらに面白い点として、「走ること」を比喩に「小説を書くこと」についても記述されています。

 

中盤の例文

岡本さん
中盤の作り方を教えて!

 

中盤では、約3分を使用して本を紹介します。

 

流れは以下の通りです。

 

ポイント

  • 超一言を伝える
  • おすすめしたい人を伝える
  • ポイント1
  • ポイント2

 

超一言を伝える

超一言とは、プレゼン内容を一言で表したキーワードです。

 

「1分で話せ」という本で紹介されているテクニックであり、ビブリオバトルでも非常に有効です。


 

プレゼン全体を要約した超一言を伝えることで、観戦者は発表の内容を覚えやすくなり、投票につながりやすくなります。

 

超一言の作り方については、以下の記事に詳しく解説しています。

参考【超一言】 ビブリオバトル最後のまとめ方を解説します

 

今回の本紹介では、「ずっとランナーでいたいと思える本」を超一言としました。

 

本の内容を要約するとともに、観戦者の記憶に残るキャッチーな一言にすることがポイントです。

 

おすすめポイントを伝える

紹介本を読んでほしい理由を解説します。

 

3分の中で2,3個のおススメ理由を説明しましょう。

今回は、おススメポイントを詳細に説明したいと考えたため、ポイントを2つとすることにしました。

 

例文

実際の原稿を紹介します。

 

【超一言を伝える】

「走ることについて語るときに僕の語ること」を読み、私は「ずっとランナーでいたい」と感じました。

この本は、ランナーであることに自信を持たせてくれる本、だと思います。

 

【おすすめしたい人を伝える】

もちろん、ランナーでは無い方にも読んでいただきたい本です。

ですが、普段から走る人、特に陸上部の後輩にぜひ読んでほしいと考えています。

 

【ポイント1】

この本をおススメする理由は2つあります。

 

1つ目は、「走ること」が自分の目標を超えていこうとする行為であると村上春樹さんが感じていて、そこに共感することができたことです。

 

この本の中で、村上春樹さんは「走ること」に対して大会の順位よりも、自分の作った基準や、タイムをクリアできるかどうかに関心が向く、と書いています。

 

もちろん、私が参加する陸上の競技大会ではタイムで勝敗が決まります。

インターハイの予選などは特にシビアで、予選通過人数が決まっているため、順位を強く意識します。

そして、目指している順位を達成すると嬉しさを感じます。

 

一方で、大会で1位となるのは1人だけです。

順位だけを目標にすると、限られた人しか勝つことができないのに、なぜ自分は走っているのだろうという疑問を持ってしまい、やる気を失ってしまったこともあります。

 

そこで、私を含めて多くのランナーは「自分の基準」、「自分の目標」を設定し、それを超えることが走ることの面白さの1つだと気づくんです。

 

つまり、自分の成長を実感できることが「走ること」の楽しさなのだと思います。

 

この喜びを、有名な小説家である村上春樹さんが文章にしてくれている事、

そして村上春樹さんも自分と同じ考えを持つランナーなんだと、共感することができた点が、この本をおススメしたい1つ目の理由です。

 

【ポイント2】

この本をおススメしたい2つ目の理由は、「走ること」が村上春樹さんの価値観に影響を与えているとわかる点です。

そして、この本を読み、私自身も「走ること」から良い影響を受けているのだと感じました。

 

「走ることは」自分の基準を超える行為だと先ほど言いましたが、村上春樹さんにとって「小説を書くこと」も実は同じなんです。

「小説の書き方」を、「走る」という体を動かす行為で学んでいるのだと書かれています。

 

小説には発売部数や、文学賞などの目安がありますが、村上春樹さんはその様な外部の基準を目指していません。

自分自身が目指している小説の「質」や、「基準」を超えた作品を作りたいという欲求を満たすために小説を書いているのです。

そして、その基準を決めてそれを超える努力をするという心構えを「走ること」から身に着けたと、この本では書かれています。

 

自分で言うのは恥ずかしいですが、私は試験対策などはコツコツと少しづつ進めるタイプです。

実際、友人や周りの人にも、コツコツ進めているよねであったり、忍耐強いよねと言われることが多くあります。

この性格は、走ることで身についたのだと、この本を読んで理解しました。

 

「走ること」は目標のために、肉体の苦痛を受け入れることでもあります。

また、目標タイムを超えるためにはすぐには成果が出ません。

少しずつ、練習を積み重ねるしかありません。

 

もともと我慢強さや、すこしずつ積み上げることができる性質を持っていた部分もあとは思いますが、陸上部に所属してから、その性格が強化されたのだと、この本を読んだ経験から学ぶことができました。

 

「走ること」は価値観や考え方に、プラスの影響を与えると知ることができた点が、この本をおススメする2つ目の理由です。

 

まとめの例文

終盤の伝え方の流れは以下の通りです。

1-3-1の法則に従い、約1分で話します。

 

ポイント

  • 超一言を伝える
  • 読んでほしいと伝える

 

超一言を伝える

中盤で伝えた超一言をもう一度伝えます。

さらに、中盤で伝えたポイントを簡単に復習します。

 

岡本さん
話した内容をもう一度伝える必要があるの?

 

発表の原理原則として、「観戦者は内容を覚えていない・理解していない」というものがあります。

 

学校の授業を思い浮かべましょう。

よほど興味のある授業ではない限り、板書なしで授業内容を理解していることは難しいですよね。

 

ビブリオバトルは5分という短い間とはいえ、すべての時間、観戦者が発表に集中しているとは限りません。

むしろ、理解が間違っていたり、内容を忘れてしまっていることも多いです。

そこで、おすすめポイントを繰り返し伝えることが重要です。

 

読んでほしいと伝える

最後に「ぜひこの本を読んでください」と伝えましょう。

 

ビブリオバトルの目的は、発表内容を面白いと思ってもらうことではなく、実際に投票してもらうことです。

観戦者の投票行動につなげるために、「ぜひ読んでください」と伝えることは大切です。

 

例文

実際の原稿を紹介します。

 

【超一言を伝える】

「走ること」は自分と向き合う行為であり、その過程で自分が成長できることを「走ることについて語るときに僕の語ること」から学ぶことができました。

 

有名作家の村上春樹さんの文章で、「ずっとランナーでいたいな」と感じることができたとともに、ランナーであることを誇りに思えました。

 

ウルトラマラソンという100kmを走るマラソンに挑戦する場面があります。

身体の節々が痛み、もう歩きたい。

しかし、村上春樹さんは決して歩きません。

「最後まで走る」、という自身の立てた目標を達成するためです。

 

村上春樹さんの考え方は、次の文章に象徴されています。

「もし僕の墓碑銘なんてものがあったとしたら、【少なくとも最後まで歩かなかった】と刻んでもらいたい」

 

「走ること」は、自身の生き方にも影響を与える力を持っているのです。

 

【読んでほしいと伝える】

「走ることについて語るとき僕の語ること」は「走ること」が、自分の成長や価値観につながっていることがわかる一冊です。

普段から走っている人や、村上春樹さんの思考を知りたい方には特におススメです。

ぜひ読んでください。

 

ビブリオバトルに挑戦しよう

私が高校生だったらという観点で、ビブリオバトルの原稿を作成しました。

 

ビブリオバトルの発表では型があり、いくつかのテクニックを利用することで効果的に内容を伝えることができるようになります。

ぜひ、この記事で紹介した方法を使って、ビブリオバトルに挑戦してください。

 

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