実際に紹介された本を知りたいな
この記事からわかること
- 過去にビブリオバトルで紹介された本
- 岡本ビブリオバトルでチャンプ本を獲得しやすい本のジャンル
私(@okamotobiblio)は学生時代にビブリオバトルに出会い、それ以降10年近くビブリオバトルを開催しています。
就職後も、神戸市の岡本商店街でビブリオバトルを開催してきました。
この記事では、私が開催した岡本ビブリオバトルで紹介された本をまとめました。
この記事を読むことで、どのジャンルの本がビブリオバトルで紹介されやすいか、チャンプ本をとりやすいかがわかります。
また、書名も公開していますので選書の参考になります。
なお、ビブリオバトルの発表本の選び方と、ジャンルごとの紹介方法については、以下の記事が参考になります。
-
参考【ビブリオバトル】本選びの方法とおススメ本20選
目次
- 1 2018-2020年 岡本ビブリオバトル紹介本分析
- 2 岡本ビブリオバトルで実際に紹介された本
- 2.1 第4回「ユニークな本」 @カフェ・ド・ユニーク
- 2.2 第5回「野菜」 @ベジカフェ Greenfield
- 2.3 第6回「家」 @マザーミーツ喫茶店
- 2.4 第7回「純」 @カフェ・ド・ユニーク
- 2.5 第8回「野性」 @ベジカフェGreenfield
- 2.6 第9回「パン」 @本のあるカフェ ホコト
- 2.7 第10回「母」 @マザーミーツ喫茶店
- 2.8 第11回「天体」 @ベジカフェ Greenfield
- 2.9 NHK神戸放送回「秋におすすめしたい本」 @本のあるカフェ ホコト
- 2.10 第12回「コーヒー」 @本のあるカフェ ホコト
- 2.11 第13回「アンティーク」 @マザーミーツ喫茶店
- 2.12 第14回「店内にある本」
- 2.13 第15回「沖縄」
- 2.14 第16回「令和」
- 2.15 第17回「着」
- 2.16
- 2.17 第18回「カフェにあったら嬉しい本」
- 2.18 第19回「辛口」
- 2.19 第20回「工芸」
- 2.20 第21回「裏」
- 2.21 第22回 「紅茶」
- 2.22 第24回 「出会い」
- 2.23 第25回 「潤む」
- 2.24 第26回「アイデア」
- 2.25 第27回「暮らし」
2018-2020年 岡本ビブリオバトル紹介本分析
2018-2020年で岡本ビブリオバトルでは136冊の本が紹介されました。
紹介されることが多いジャンル
発表本をジャンル分けして、どんなジャンルの本が紹介されやすいかを調べました。
本のジャンルは「文学」(小説・エッセイ・伝記・漫画)、「実用」(料理・健康・趣味)、「社会」(社会、経済、法律)、「専門」(人文、芸術、歴史、科学技術)で分類しています。
岡本ビブリオバトルでは、文学が最も多く紹介されており、約2冊に1冊の割合です。
続いて多いのは専門のジャンルで26%。
私が一般向けの科学解説本を紹介することが多いのもあり、専門の割合が多いのだと思います。
経済やビジネス書などの社会が15%と続いています。
ビジネス書が多く紹介される読書会もありますが、岡本ビブリオバトルではビジネス書の紹介は少ないです。
料理などの趣味の分野が最も少なく、11%でした。
18-20年を通して、紹介される本のジャンルの割合は同程度でした。
チャンプ本獲得が多いジャンル
チャンプ本獲得回数をジャンルごとに集計しました。
チャンプ本獲得の冊数は、文学、専門、実用、社会の順となっています。
この順番は、紹介本の順番と同じです。
どのジャンルの本がチャンプ本を獲得しやすいかも調査しました。
これを知るために、ジャンルごとの
(チャンプ本の冊数) ÷ (発表本の冊数)
を計算しました。
この値を計算することで、どのジャンルの本を紹介すると岡本ビブリオバトルでチャンプ本を獲得しやすいかがわかります。
この結果から、文学と専門ジャンルの本を紹介すると、チャンプ本獲得の割合が高くなることがわかりました。
チャンプ本の獲得数では文学が専門を上回っていましたが、チャンプ本獲得の割合では逆転して専門がトップとなりました。
専門と文学では、発表したうち3割程度がチャンプ本を獲得しています。
一方、実用と社会はチャンプ本獲得の割合がそれぞれ19%と27%と低くなっています。
ジャンル別チャンプ本を獲得した本
実用と社会のチャンプ本獲得割合が低いとは言え、チャンプ本を獲得できないわけではありません。
各ジャンルごとに、チャンプ本を獲得した代表的な本を取り上げました。
文芸
文芸でチャンプ本を獲得した代表的な本です。
- ぼくだけがいない街
- 箱男
- リーチ先生
原田マハや阿部公房という有名作家の小説がチャンプ本をとりやすい傾向があります。
また、「ぼくだけがいない街」という漫画もチャンプ本になっています。
実用
料理などの趣味に関する本が代表です。
- コーヒー入門
- 一汁一菜でよいという提案
- 色彩活用パーソナルカラー検定
面白い例として、検定本がチャンプ本を獲得したこともあります。
社会
経済やビジネス書、社会に関する本です。
ビジネス書の紹介は少なかったですが、近年、岡本ビブリオバトルでの紹介が増えています。
- 大量生産品のデザイン論
- ヤンキーと地元
- 内向的な人のためのスタンフォード流ピンポイント人脈術
専門
科学や芸術、歴史などの専門書が該当します。
岡本ビブリオバトルでは比較的人気のジャンルです。
- 不可能美術館
- ザビエルを連れてきた男
- 大聖堂・製鉄・水車
岡本ビブリオバトルで実際に紹介された本
岡本ビブリオバトルで行った32ゲームの紹介本と結果をまとめました。(太字がチャンプ本)
選書の参考にしていただければ幸いです。
第4回「ユニークな本」 @カフェ・ド・ユニーク
開催場所「カフェ・ド・ユニーク」の名前にちなみ「ユニークな本」というテーマで行いました。
各自、思い思いのユニークな本を紹介いただきました。
・なんで水には色がないの?
・大事なことはみーんな猫に教わった
・ゼロからトースターを作ってみた結果
・現代ラテン語会話
・AB型 自分の説明書
☆不可能美術館
第5回「野菜」 @ベジカフェ Greenfield
八百屋カフェ「ベジカフェ Greenfield」では、「野菜」をテーマに発表。
紹介本の被りが起きました。
・アルチンボルド アートコレクション
・小さくて強い農業をつくる
・柑橘類と文明
☆たべたいの
・アルチンボルド アートコレクション
第6回「家」 @マザーミーツ喫茶店
テーマ「家」のビブリオバトルでは、間取りを題材にした小説「間取りと妄想」がチャンプ本を獲得しました。
・大家さんと僕
☆間取りと妄想
・ルーマニア・マンホール生活者たちの記録
・21時から作るごはん
・資本論
第7回「純」 @カフェ・ド・ユニーク
純喫茶、カフェ・ド・ユニークでの開催にちなんで、テーマは「純」です。
チャンプ本は小説「家霊」が獲得しました。
・純ブライド
・翻訳教育
・沈黙
☆家霊
・風の男 白洲次郎
・逆境経営
・純粋なるもの
第8回「野性」 @ベジカフェGreenfield
参加者二人の一騎打ち・・・ということで両者1票ずつの同票チャンプ本です。
☆風の中のマリア
☆竜宮城は二つあった
第9回「パン」 @本のあるカフェ ホコト
トーストが自慢の「本のあるカフェ ホコト」で開催した際のテーマは「パン」。
あんぱんの誕生を題材にした「明治洋食事始め」がチャンプ本を獲得しました。
・月と菓子パン
☆明治洋食 事始め
・亡命ロシア料理
・田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」
第10回「母」 @マザーミーツ喫茶店
「マザーミーツ喫茶店」の名前にちなんでテーマは「母」。
宇宙飛行士、山崎直子さんを描いた「夢をつなぐ」がチャンプ本を獲得。
・百万母力
☆夢をつなぐ
・深海でサンドイッチ
第11回「天体」 @ベジカフェ Greenfield
「天体」を題材にしたビブリオバトルでは4人が参加。
なんとすべて1票ずつの同票チャンプ本となりました!
☆住んでみたい宇宙の話
☆プラネタリウム男
☆冥王星を殺したのは私です
☆稲垣足穂
NHK神戸放送回「秋におすすめしたい本」 @本のあるカフェ ホコト
NHK神戸に岡本ビブリオバトルを特集いただきました。
読書の秋特集ということでテーマは「秋におすすめしたい本」。
チャンプ本は「高杉さん家のおべんとう」でした。
・ドグラ・マグラ
・よろこびの歌
・スパルタ婚活塾
☆高杉さん家のおべんとう
・珪藻美術館
第12回「コーヒー」 @本のあるカフェ ホコト
おいしいコーヒーが飲める「本のあるカフェ ホコト」での開催。
参加者が多かったため、ゲームを前後半2回に分けて行いました。
1ゲーム目
・絶望に効くブックカフェ
☆あなたに、大切な香りの記憶はありますか?
・怪人二十面相
2ゲーム目
・コンビニコーヒーはなぜ高級ホテルより美味しいのか
・コーヒーの科学
☆コーヒー入門
第13回「アンティーク」 @マザーミーツ喫茶店
古着屋カフェにちなみ、テーマはアンティーク。
「百年前の日本」と「聖書考古学」の2冊チャンプ本となりました。
☆百年前の日本
☆聖書考古学
・好きな仕事でメシを食え!
第14回「店内にある本」
「本のあるカフェ ホコト」は店内に本があるブックカフェ。
バトル開始30分前に集まって、店内の本から発表本を決定、発表するという企画を行いました。
30分で読んだところまでを発表する人、読んだことがある本を見つけて発表してくれた方など、いろいろなパターンがあって楽しむことができました。
・たのしい回文
・死ぬまでに行きたい!世界の絶景
・あたらしいみかんのむきかた
・博士の本棚
・岳
☆お友だちからお願いします
第15回「沖縄」
沖縄専門の古書店、「まめ書房」での初開催です。
「沖縄」をテーマにしたところ、発表本が8冊となったため2ゲームに分割。
1ゲーム目と2ゲームめに同じ本が登場するハプニングが発生しました。
1回目発表の「野の医者は笑う」と「ヤンキーと地元」がチャンプ本を獲得しました。
1ゲーム目
・私は海人写真家
・沖縄大百科事典
・本屋になりたい
☆野の医者は笑う
2ゲーム目
・野の医者は笑う
☆ヤンキーと地元
・シダの扉
・旅する天皇
第16回「令和」
元号が令和になったタイミングで行ったビブリオバトルです。
新しい時代にお勧めしたい本は何だったでしょうか?
チャンプ本は「みずうみ」と「小説 劇場版 ウルトラマンR/B」でした。
1ゲーム目
・天皇と皇室の謎
・生命とは何か
☆みずうみ
・声めぐり
2ゲーム目
・ギャルと恐竜
・オーケストラの社会史
・経済ってそういうことだったのか会議
☆小説 劇場版 ウルトラマンR/B
第17回「着」
古着屋カフェ「マザーミーツ喫茶店」で行ったビブリオバトルのテーマは「着」。
1ゲーム目、2ゲーム目ともに同票のチャンプ本となったため、この日のチャンプ本は4冊となりました。
1ゲーム目
☆箱男
☆色彩活用パーソナルカラー検定
・ウルトラマンになった男
2ゲーム目
・こころの深呼吸
☆ザビエルを連れてきた男
☆ちぐはぐな身体
第18回「カフェにあったら嬉しい本」
ブックカフェで行ったビブリオバトルです。
このカフェにあったら読んでみたいと各自が思える本を選んでいただきました。
1ゲーム目
☆シェアハウスかざみどり
☆3月のライオン
・ゼロからトースターを作ってみた
・世にも奇妙な君物語
2ゲーム目
・志ん朝の落語
・オレがマリオ
・ガリガリ君の秘密
☆内向的な人のためのスタンフォード流ピンポイント人脈術
・わたしたちは銀のフォークと薬を手にして
第19回「辛口」
大学生の全国大会の地区予選と通常回のビブリオバトルを行いました。
カレー屋さんでの開催ということで、テーマは「辛口」。
最も読みたくなったチャンプ本(☆印)だけでなく、最も辛口だった本(〇印)も決定。
カレー屋さんで辛口本がカレー本「つながるカレー」になったのは嬉しいですね。
地区予選
・3分あれば世界は変わる
☆暗いところで待ち合わせ
2ゲーム目
・SHOE DOG
☆裏・読書
・百年法
・アナログ
〇つながるカレー
・ケーキの切れない非行少年たち
・TAROT22
・日本の著作権はなぜこんなに厳しいのか
第20回「工芸」
沖縄の工芸品を置いている「まめ書房」で開催したビブリオバトルです。
私自身、芸術的な美しさを持っていつつも、実用的である工芸品を学ぶきっかけになりました。
1ゲーム目
・ニセモノはなぜ、人を騙すのか?
☆リーチ先生
・壊れた仏像の声を聴く
・水溶きアクリル筆塗りテクニック
2ゲーム目
・琉球布紀行
・なんでもないもの
・隠す
☆ユートピアだより
第21回「裏」
「裏岡本」にあるカフェ、「マザーミーツ喫茶店」で開催しました。
発表者の皆様の考える「裏側」、「裏技」など、いろいろな裏が登場しました。
チャンプ本は「植物の生の哲学」、「アルキヘンロズカン」となりました。
1ゲーム目
・プレイステーション 大ヒットの真実
・悲劇の翼 A-26
・決算!忠臣蔵
☆植物の生の哲学
・うらおもて人生録
2ゲーム目
・泣き虫しょったんの軌跡
・舞妓さんのまかないさん
☆アルキヘンロズカン
・深泥丘奇談
第22回 「紅茶」
紅茶が美味しいカフェの「本のあるカフェ ホコト」でのビブリオバトルのテーマは「紅茶」。
2ゲーム行い、2ゲーム目は生駒の全国大会の予選です。
1ゲーム目では「紅茶スパイ」が被るハプニング。
2冊目が出たときは、かなり盛り上がりました。
毎年1冊、本の被りが起きています。
1ゲーム目は「成功はゴミ箱の中に」、2ゲーム目は「僕だけがいない街」がチャンプ本を獲得。
1ゲーム目
☆成功はゴミ箱の中に
・紅茶スパイ
・珈琲店タレーランの事件簿5
・紅茶スパイ
2ゲーム目
・押絵と旅する男
・題未定
・ブランドのコラボは何をもたらすか
☆僕だけがいない街
第24回 「出会い」
「出会い」を「出会う」がコンセプトのブックカフェ、「Book Cafe ULM」で行いました。
2ゲーム行い、1ゲーム目は「大量生産品のデザイン論」、2ゲーム目は「一汁一菜でよいという選択」がチャンプ本を獲得。
1ゲーム目
・『新訳』ドラえもん
・三月
☆大量生産品のデザイン論
・一四一七年、その一冊がすべてを変えた
2ゲーム目
・孤宿の人
・Presents
☆一汁一菜でよいという選択
・時の娘
・詩羽のいる街
第25回 「潤む」
「Book Cafe ULM」で行ったビブリオバトルのテーマは「潤む」。
チャンブ本は「大聖堂・製鉄・水車」でした。
中世ヨーロッパから多くの科学技術が生まれた事を説明する本です。
☆大聖堂・製鉄・水車
・落涙戦争
・謎のアジア納豆
・あなたならどうする
・ハンサムな彼女
第26回「アイデア」
「Book Cafe ULM」で「アイデア」をテーマに2ゲーム行いました。
1ゲーム目は「四国はどこまで入れ換え可能か」、2ゲーム目は「食文化を変えた男」がチャンプ本を獲得しました。
・USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか
・百年法
☆四国はどこまで入れ換え可能か
・巨大数
・マリス博士の奇想天外な人生
・ココ・シャネルの言葉
・午後の恐竜
☆食文化を変えた男
第27回「暮らし」
「Book Cafe ULM」で「暮らし」をテーマに2ゲーム行いました。
暮らしの手帖の連載から生まれた本が2ゲームともチャンプ本を獲得という、「暮らしの手帖」を印象付ける会でした。
・曽根崎心中
・死ぬ瞬間
☆ベンチの足
・本心
・ぐりとぐらとすみれちゃん
・日曜日の住居学
☆世界「失敗」製品図鑑
・ヴァイオリンに生きる
☆考えの整頓
・音が聞こえる
21年はオンラインでの開催も計画しています。
今後ともよろしくお願いします。